2009 年 12 月 25 日
築島:「毎日の暮らしに漢方の知恵を」、最終回の第18回目は、「目・耳・骨・血管を守り、健やかに過ごす」です。お話いただくのは、前回に引き続き、中国のお医者さんで、日本中医薬研究会の講師でもあります王愛延先生と、水戸市にありますフローラ薬局・針灸院の薬剤師・鍼灸師で茨城中医薬研究会会長の篠原泰友先生です。どうぞよろしくお願いします。
築島:17回放送をしてきて、中医学の知恵をたくさん教えていただきましたが、いよいよ最終回になりました。王愛延先生には、特にこれは伝えたいという中医学の特徴的な面を教えていただけますか?
王:はい。私がいつも日本の皆様にお伝えしたいことは、中医学には、「老化を遅らせ、いつまでも元気で長生きできる知恵」があるということです。
築島:それこそ、私たちが望んでいることですね。詳しく教えていただけますか?
王:年をとるということは、五臓六腑、いわゆる内部の臓器から衰(おとろ)えるということでもあります。特に「人間の身体は腎とともに成長し、腎とともに衰える」という考え方があります。生まれ持ったエネルギーが蓄えられている中医学で言う「腎」は、老化との関係が深い臓器です。腰痛、関節痛、骨粗しょう症、痴呆といった老人特有の病気も「腎」の機能と大きな関わりがあるんです。老化現象イコール腎の衰えと考えるんですね。
築島:そうなんですね。ところで篠原先生、茨城中医薬研究会の先生方の薬局店頭ではどのような指導をされているのでしょう?
篠原:「腎」を元気に保つには先ず生活養生が大事です。食べものでは腎の機能を補う、くるみ、ごま、くこの実、えびなどがおすすめですね。さらに、補腎薬という、「腎」の働きを助ける漢方薬を用いることもいいでしょう。弱っている腎の力を強めることで、歯、骨を丈夫して、老眼、耳が遠くなるのも改善できます。特に目のトラブルは肝と腎と深い関係を持っていて、肝、腎共に補えば、目の若さを保てます。肝と腎を補う「杞菊地黄丸」という漢方薬は昔から使われてきて、「飲む目薬」の異名でも有名ですし、「延年益寿」つまり寿命を延ばすという意味ですが、そのためにも今も大活躍しています。
王:それと、もうひとつ大事なことは、全身の血液の流れをよくしてあげることですね。食事としては、らっきょう、たまねぎ、にんにく、とまと、ベニバナ、サフランなどがお勧めです。また血流をよくする漢方薬なら「丹参」という生薬を主成分とした「冠元顆粒」がありますね。
築島:最後になりますが、篠原先生、リスナーの皆様に何かメッセージをお願いします。
篠原:このような中医学の知恵をちゃんと教えてくれる、かかりつけ薬局をもつことが大切ですね。長い歴史をもつ中医学の知恵を日本全国に広げてゆき、皆さんが健康で長生きできるようにするのが我々の使命だと思っています。
築島:ありがとうございました。本日お話いただいた方は、中国のお医者さまの王愛延先生と、水戸市にありますフローラ薬局・針灸院の薬剤師・鍼灸師、篠原泰友先生でした。このコーナーでは、皆様の健康に役立てられる中医学の知恵を毎回お伝えしてました。ご相談はパンダマークが目印の茨城中医薬研究会のお店でどうぞ。ホームページは http://www.kanpo-manwa.com/ です。

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2009 年 12 月 11 日
築島:「毎日の暮らしに漢方の知恵を」、第17回目は、「風邪、インフルエンザと中国漢方について」です。お話いただくのは、中国のお医者さんで、日本中医薬研究会の講師でもあります王愛延先生と、水戸市にありますフローラ薬局・針灸院の薬剤師・鍼灸師で茨城中医薬研究会会長の篠原泰友先生です。どうぞよろしくお願いします。

築島:風邪が随分流行っていますね。今年は新型インフルエンザもあるし、これから受験シーズンで受験生にとっては大切な時期ですね。王先生、こういう時期、中国ではどういった予防をしているのですか?
王:当たり前のことですが、風邪をひかない為にはまず、体に負担をかけないように規則正しい生活をすることです。それから中国では、風邪やインフルエンザが流行するシーズンには、学校でもご家庭でも「板藍茶」を飲ませる習慣があります。
築島:それはどんなものなんですか?
王:「板藍茶」は「板藍根」という生薬を煎じたお茶で、漢方的には体の余分な熱を取り除く作用と解毒作用があります。現代医学的な実験でも抗ウイルス作用が認められています。ですから、風邪やインフルエンザが流行るこの時期には重要なものです。これを飲めない方にはうがいするだけでも効果があります。
築島:実際の中国での効果はどうなんですか?
王:そのせいかもしれませんが、中国ではインフルエンザによる学級閉鎖は本当に少ないんですよ。日本に来て学級閉鎖を知り、とても驚きでした。どうして「板藍茶」を飲ませないのか不思議に思いました。ぜひ日本でもこの習慣を取り入れてほしいですね。
築島:そうですね、いいものはぜひ取り入れたいですね。でももしひいてしまったらどうしたらよいのでしょうか?篠原先生如何でしょうか?
篠原:ただ、風邪といってもいろいろなタイプがあります。わかりやすくするために、症状から3つの色に分けて対処していきます。まず、「青い風邪」、ぞくぞくと寒気がして、水っぽい鼻水がでるという症状です。体を温めて発汗させて治す葛根湯がよく効きます。その反対が「赤い風邪」、咽喉が痛み、赤い顔をしている、暑がる時には体の熱を冷ましながら、発汗させて治す天津感冒片を用います。残りが下痢や嘔吐、食欲不振を伴う胃腸型の風邪です。これは「黄色い風邪」と呼ばれるものです。胃腸の働きをよくしながら、軽い発汗作用でウイルスを外に追い出すかっ香正気散を用います。3色は交通信号の色と覚えるとわかりやすいですね。これらの風邪薬は是非ご家庭に常備し、早めに治してくださいね。ひき始め30分が勝負です!
築島:ありがとうございました。本日お話いただいた方は、中国のお医者さまの王愛延先生と、水戸市にありますフローラ薬局・針灸院の薬剤師・鍼灸師、篠原泰友先生でした。このコーナーでは、皆様の健康に役立てられる中医学の知恵を毎回お伝えしていきたいと思います。ご相談はパンダマークが目印の茨城中医薬研究会のお店でどうぞ。ホームページはhttp://www.kanpo-manwa.com/です。次回は、25日(金)「目・耳・骨・血管を守り、健やかに過ごす」の予定です。
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2009 年 11 月 27 日
築島:「毎日の暮らしに漢方の知恵を」、第16回目は、「冬の養生法」と題して、石岡市にあります加藤薬局の加藤秀雅(かとうしゅうか)先生にお話いただきます。どうぞよろしくお願いします。

加藤:よろしくお願いいたします。中国には「陰陽五行説」という中医学の考え方があり、冬は「貯蔵」の季節と考えます。秋に収穫したものを貯蔵し、長い冬に備えるのと同じですね。
築島:人間のからだもそうなのですね。それでは体内で貯蔵の役割をしている臓器ってどこなのでしょう?
加藤:そうですね、からだの中では「腎」という臓器です。「腎」は成長や生殖など、生命活動を維持するために必要なエネルギー源を蓄えるんです。生まれつき持っているエネルギーは勿論、食物から消化吸収して得られたエネルギーも蓄えるんです。
築島:“冬は蓄えの季節”、では、どんな生活を心がければいいのでしょう?
加藤:人の体はうまくできたもので、寒くなると毛穴をキュッと引き締め、余分なエネルギーが外にもれないようにするんです。ですから、暖房の使いすぎで部屋の中の温度が上がりすぎると、せっかく閉じていた皮膚のドアが開いて、汗と一緒にエネルギーまでもれ出てしまいますよね。そんな状態で外の冷気にあたろうものなら一気に風邪をひいてしまいますね。暖房は控えめが原則ですね。
築島:なるほど、そういうことですね。では、食事など冬場はどのようなものがよろしいのでしょう?
加藤: 勿論、体を温める食材ですね。例えば、お肉では牛肉、羊肉、えび、ショウガ、ニラ、ニンニク、黒キクラゲなどいいですね。紅茶には黒砂糖や、生姜をプラスして飲むとより体が温まりますね。また,冷えがひどい場合には,「婦宝当帰膠」というシロップ状の漢方薬もおすすめですよ。「婦宝当帰膠」には,血の流れをよくし,体を温める働きがあり,貧血傾向,また,更年期障害からくる頭痛,肩こりなどにもいいですよ。

築島:ありがとうございました。本日お話いただいた方は、石岡市にあります加藤薬局の加藤秀雅(かとう しゅうか)先生でした。このコーナーでは、皆様の健康に役立てられる中医学の知恵を毎回お伝えしていきたいと思います。ご相談はパンダマークが目印の茨城中医薬研究会のお店でどうぞ。ホームページは http://www.kanpo-manwa.com/です。
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2009 年 11 月 13 日
築島:「毎日の暮らしに漢方の知恵を」、第15回目は、「痛みについて」と題して、水戸市にありますフローラ薬局の薬剤師・諏訪陽子先生にお話いただきます。どうぞよろしくお願いします。

諏訪:よろしくお願い致します。このように寒くなってきますと、神経痛やリウマチ、腰痛などの痛みでお困りの方には辛い季節となりますね。
築島:中国漢方では、どうして痛みが起こると考えているんでしょうね。
諏訪:実は、痛みは自然界の気候変化と深い関わりがあるんです。
築島:そうなんですか。なんとなくわかりますね。私の知り合いにもいますから。
諏訪:痛みについて、中国漢方には、「通じざれば即ち痛む」という考え方があります。人の体には、経絡というルートがあり、そこを流れる気や血により生命が維持されているんですが、何らかの原因によりこの流れが妨げられると痛みとなって、異常を知らせてくれます。
築島:西洋医学でも血管が詰まって脳梗塞や心筋梗塞が起きたとき、痛みが出ますし、そういった事を考えると理解しやすいですね。その流れを妨げる原因に気候変化が関係しているということですね。
諏訪:そのなんです。中国漢方では、自然界の気候変化には、風(ふう)、寒、暑、熱、燥、湿の6種類があると考えています。そのうち、痛みと関係するのは風(ふう)寒湿熱の4つです。こうした気候変化は、人体に悪影響を及ぼすとき、邪気の「邪」をつけて、風(ふう)邪、寒邪、湿邪、熱邪と呼ばれます。
築島:それにはどんな特徴があるんですか?
諏訪:風(ふう)邪は、風(かぜ)に似た性質をもち、急激に症状が起こる、あちこちに症状が起こる、体の上部に症状が出やすいといった特徴があります。寒邪によるものは、今の時期痛くなるような、冷えると痛む、暖めると痛みが和らぐ特徴があります。反対に、熱邪によるものは、患部が赤く腫れて痛み、冷やすと楽になる特徴があります。また、湿邪によるものは腰や膝など下半身に症状が出やすい、浮腫む、重だるいなどの特徴があります。
築島:そうした気候変化は一つ一つが単独で痛みを引き起こすものなんですか?
諏訪:いいえ、通常風(ふう)邪が寒邪や湿邪を、または熱邪や湿邪を伴って痛みを引き起こす事が多いんです。つまり、風寒湿、風湿熱といわれる2つのタイプですね。これは患者さんがよく分かっています。
築島:痛みがずっと続いている、慢性的な痛みの場合はどうでしょうか。
諏訪:慢性的になってくると、本来スムーズに流れている血液や血液以外の生理的な水分が滞り、新たな病気を引き起こす原因を作っている恐れもありますので、併せて治療が必要となります。詳しくは漢方に詳しい薬局、薬店でご相談ください。

築島:ありがとうございました。本日お話いただいた方は、薬剤師の諏訪陽子先生でした。このコーナーでは、皆様の健康に役立てられる中医学の知恵を毎回お伝えしていきたいと思います。ご相談はパンダマークが目印の茨城中医薬研究会のお店でどうぞ。ホームページはhttp://www.kanpo-manwa.com/ です。次回は11月27日「冬の養生法」の予定です。
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2009 年 10 月 23 日
築島:「毎日の暮らしに漢方の知恵を」第14回目の今日は、「ドライシンドローム」についてです。お話いただくのは、つくば市にあります漢方の恵信堂の相場恵子先生です。どうぞよろしくお願いします。

相場:よろしくお願いします。今日はドライシンドロームについてですが、ドライシンドロームなんていう言葉、今までに聞いたことありますか?
築島:いやぁ、ありませんねぇ・・・
相場:ありませんよね。私たちが作った言葉ですから。
築島:えっ、作っちゃったんですか?
相場:そうなんです。どういうことかというと、ストレスや過労などで、体の潤いを充分に回復することができない日が続き、体が乾燥した状態になってしまうことなんです。症状は、のどや鼻の乾燥、又は痛み、シワや乾燥肌、空咳、口の渇き、口内炎、不眠、耳鳴り、寝汗、顔ののぼせ、便秘、ドライアイなど数多くあるんですね。それで、体の潤い不足からくる一連の症状をドライシンドロームと呼んでいるんです。ドライシンドロームは、基本的には季節に関係なくありますが、乾燥した秋の季節には特に多くの症状が表れやすいですね。
また、女性の更年期も血液を含む体の潤いが不足している状態になっていますから、同じような症状がありますよ。
築島:なるほど。そうすると養生法としてはどんなことをしたらいいのですか?
相場:まずは早寝早起きを心がけることです。早寝は体を潤す水分や血液を養いますからね。その次に体を潤す食材をたっぷりとること。例えば、黒ごまやクコの実、なつめ、レンコン、梨、ぶどう、それから豚肉や貝類もお勧めです。それだけでもずいぶん違うと思いますが、症状が長く続く場合は早めに対処したほうが良いですから、漢方薬も加えるといいですね。

築島:ありがとうございました.本日お話いただいた方は、つくば市にある漢方の恵信堂の相場恵子先生でした。このコーナーでは、皆様の健康に役立てられる中医学の知恵を毎回お伝えしていきたいと思います。ご相談はパンダマークが目印の茨城中医薬研究会のお店でどうぞ。ホームページはhttp://www.kanpo-manwa.comです。次回は11月13日「痛みについて」の予定です。
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2009 年 10 月 9 日
築島:「毎日の暮らしに漢方の知恵を」、第13回目は、「瘀血体質の養生法」と題して、石岡市にあります加藤薬局の加藤秀雅(かとうしゅうか)先生にお話いただきます。どうぞよろしくお願いします。
加藤:よろしくお願いいたします。築島さん、人は生まれ持った体質と、後天的に作られる体質というものがあるのですが、ご存知ですか?
築島:そうですね、冷えやすい体質とか、暑がり体質とかですかね?
加藤:そうですね、先天的な体質は変えることができませんが、からだに見合った生活を送ることで丈夫になることは可能です。特に、中医学では体質を7つに分けて考えます。気が不足している、血液が不足している、潤いが不足している、冷えがある、また気が滞っている、余分な水分が滞っている、血の巡りが悪い体質などです。
築島:これから寒くなるにつれて、特に影響が出やすい体質はどんなタイプでしょうか?
加藤:寒くなると、特に影響されやすいのは瘀血タイプ、いわゆる血の流れが悪い体質ですね。肩こりや頭痛、顔色がどす黒い、目の下のクマ、月経痛がひどいなど、慢性的に血の流れが悪い状態の体質です。症状の特長としては、「痛む・黒ずむ・しこる」です。
築島:では、どのような生活を心がければ快適に過ごせるのでしょうか?
加藤:生活の中では、特にストレスや冷えを除き、適度に体を動かすことが必要でしょう。食事では、サバやイワシなどの青魚や、タマネギ、ニンニク、トマト、ベニバナなどを食生活に摂り入れるようにしましょう。血の流れをよくすることは大切ですね。
築島:毎日の食事はとっても大事ですよね。でも、食事でうまく養生できない場合は何か方法はありますか?
加藤:その場合は漢方薬の服用をおすすめします。例えば、血液の流れをよくする丹参や紅花という生薬を中心とした「冠元顆粒」という漢方薬があります。血行不良による肩こり・頭痛などに効果が期待できますよ。
築島:ありがとうございました。本日お話いただいた方は、石岡市にあります加藤薬局の加藤秀雅(かとう しゅうか)先生でした。このコーナーでは、皆様の健康に役立てられる中医学の知恵を毎回お伝えしていきたいと思います。ご相談はパンダマークが目印の茨城中医薬研究会のお店でどうぞ。ホームページは http://www.kanpo-mannwa.comです。次回は10月23日「ドライシンドローム」の予定です。

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2009 年 9 月 28 日
築島:「毎日の暮らしに漢方の知恵を」、第12回目は、「薬膳・その2」についてお話を伺います。お話いただくのは、水戸市にありますフローラ薬局・栄養士の荒張佳恵(あらはり・よしえ)先生です。どうぞよろしくお願いします。

荒張:よろしくお願いします。薬膳には実は数字の五に味と書いて五味・数字の五に色と書いて五色という考え方があるのですが、築島さん聞いたことはありますか?
築島:いいえ、初めてです。それはどのような意味をもつのですか?
荒張:まず五味ですが、中医学では食物の味を5つに分けています。それは、酸(すっぱい味)、苦(苦い味)、甘(甘い味)、辛(辛い味)、鹹(塩辛い味)です。それぞれ、肝、心、脾、肺、腎の五臓全体を養うので、塩味に偏らないよう味にバリエーションをつけると減塩もでき、体のバランスを整える養生食になりますよ。
築島:そうですね。物事はほどほどが良いですね。
荒張:次に五色ですが、中医学では食べ物の色と体への働きには深い関係があるとされ青、赤、黄、白、黒に分かれます。例えば夏は内臓では心と関係が深く、五色の色では赤が関係します。赤い食べ物の肉、にんじんなどは心の働きを良くするといわれます。その他に、青は肝、黄は脾、白は肺、黒は腎を養う色とされています。五色の彩を考えて調理すると、中医学の上で五臓全体を養うバランスの取れた食事の目安にもなります。栄養学的にみても5つの色で食事のバランスをとる方法があり、赤は肉などたんぱく質を多く含み、白はご飯などの炭水化物を多く含む食品で、黄は大豆製品や卵など、青は小松菜など野菜類、黒はわかめなどの海藻類、黒ごまなどになります。家庭の献立に五色の食材を取り入れてバランスの良い食事の目安にしてみてくださいね。

築島:ありがとうございました。本日お話いただいた方は、水戸市にありますフローラ薬局・栄養士の荒張佳恵(あらはり・よしえ)先生でした。このコーナーでは、皆様の健康に役立てられる中医学の知恵を毎回お伝えしていきたいと思います。ご相談はパンダマークが目印の茨城中医薬研究会のお店でどうぞ。ホームページは http://www.kanpo-mannwa.comです。次回は10月9日の予定です。
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2009 年 9 月 11 日
築島:「毎日の暮らしに漢方の知恵を」、第11回目は、「薬膳について・その1」と題して、水戸市にありますフローラ薬局の薬剤師・篠原久仁子先生にお話いただきます。どうぞよろしくお願いします。

築島:薬膳というと、中国の高価な薬草を使った宮廷料理のようイメージがあるのですが、薬膳と何か教えていただけますか?
篠原:薬膳とは、中医学の理論を基に、体質や体調、季節、環境などに合わせて、食べ物の漢方的性質を活かして作られる未病を防ぐ健康料理のことです。めったに食べられないような高級漢方料理ではないのです。薬膳の知恵である薬食同源は、薬と食べ物は、同じく健康を守る源で、毎日の食事が健康を支える薬になるという意味なのです。
築島:なるほど、家庭料理に薬膳の考え方を活かせば、病気を防ぐ健康に良い食事になるわけですね。
篠原:そもそも漢方薬は、植物など皆自然界にあるもので、実は家庭料理でとっている食べ物にも漢方薬や薬膳料理の材料になるものがありますよ。例えば、生姜や山芋、シナモンなどです。
築島:家庭でも身近な材料で薬膳料理ってできるんですか?
篠原:薬膳の考え方では食べ物の性質を、食べると体の熱を冷ます「涼性」のものと、体を温める「温性」の食べ物、そしてどちらにも偏らない「平性」のものに分けています。例えば、生姜は体を温める温性の性質で発汗解熱作用もある食べ物です。冷え症の方は、毎日の食事に使うと体の冷えが改善されたり、生姜湯は、寒気のする風邪の薬膳スープになります。また、暑くなる夏の季節には、ナスや胡瓜などの涼性の食べ物をとると、体の熱を冷まして夏を過ごしやすくなるので、旬の夏野菜をとることは、薬膳の考え方でも夏の養生食になります。反対に寒い冬に、これらの涼性の野菜をとることは冷え症の体質の人に、逆効果です。このように中医学の知恵を理解していただくことで、毎日の家庭料理が薬膳料理に応用していただけるのではないかと思います。

築島:ありがとうございました。本日お話いただいた方は、薬剤師の篠原久仁子先生でした。このコーナーでは、皆様の健康に役立てられる中医学の知恵を毎回お伝えしていきたいと思います。ご相談はパンダマークが目印の茨城中医薬研究会のお店でどうぞ。ホームページは http://www.kanpo-mannwa.comです。次回は9月25日の予定です。
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2009 年 8 月 28 日
築島:「毎日の暮らしに漢方の知恵を」、第10回目は、「秋の養生法」と題して、石岡市にあります加藤薬局の加藤秀雅(かとうしゅうか)先生にお話いただきます。どうぞよろしくお願いします。

加藤:よろしくお願いいたします。築島さんは秋という季節はお好きですか?
築島:そうですね、暑い夏が終わり、一年で一番爽やかな季節なので大好きですね。
加藤:そうですね、誰もが気分よく過ごせそうですが、この季節を苦手とする人もいるんです。喘息やアレルギー性鼻炎などの呼吸系疾患やアトピー性皮膚炎などが悪化しやすい季節でもあるからなんですね。
築島:なぜ、秋になるとアレルギー疾患が悪化するのでしょうか?
加藤:そうですね、このことは呼吸器である「肺」と「秋」との関係を示しているんです。秋には乾燥の「燥気(そうき)」が盛んになるので、元々乾燥に弱い「肺」のトラブルが起きやすいのです。中国医学でいう「肺」の機能には、呼吸機能の調整の働きのほかに、皮膚呼吸調整の働きもあるんです。喘息や鼻炎は勿論、アトピーも密接な関係があります。アレルギー体質でなくても、秋になると風邪をひきやすく、空咳が残ったり、声がかれがちになったりする人は、肺の潤いが不足していることが考えられますね。
築島:では、どのような生活をすれば予防できるのでしょう?
加藤:呼吸器を鍛えるのに、もっとも手軽で有効な手段は、深呼吸です。自然の中で、気持ちをリラックスさせ、静かに息をはききり、ゆっくりと吸い込む。とても簡単なことです。また、肺を乾燥から守るには、十分な潤い補給が大切です。単に水をがぶ飲みするのではなく、肺を潤す作用のある百合根、梨、レンコン、白きくらげ、ハチミツなどを摂るといいでしょうね。普段の食事を大事にすると同時に、症状が出るのを未然に防ぐ、いわゆる「未病」の考え方からいって、漢方薬を服用するのもひとつの手段だと思います。肺を潤す作用のある麦門冬や、毛穴を引き締め潤いを漏らさない作用のある五味子などが配合された「麦味地黄丸」や「生脈散」などの医薬品を正しく服用する為に、漢方に詳しい医師や薬剤師に相談して飲まれるといいでしょうね。
築島:ありがとうございました。本日お話いただいた方は、石岡市にあります加藤薬局の加藤秀雅(かとう しゅうか)先生でした。このコーナーでは、皆様の健康に役立てられる中医学の知恵を毎回お伝えしていきたいと思います。ご相談はパンダマークが目印の茨城中医薬研究会のお店でどうぞ。ホームページは http://www.kanpo-mannwa.comです。次回は9月11日の予定です。
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2009 年 8 月 14 日
築島:「毎日の暮らしに漢方の知恵を」、第9回目は、「アトピー性皮膚炎と中国漢方について」です。お話をいただくのは、水戸市にありますフローラ薬局・鍼灸院、薬剤師・鍼灸師の篠原泰友先生です。どうぞよろしくお願いいたします。

築島:私の周りでも結構、アトピー性皮膚炎で悩んでいる方が多いのですが、中国漢方ではどういうふうに対処しているのですか?
篠原:アトピー性皮膚炎の治療は、大別して2つに分けられますね。急性(初期)の場合と、そして慢性化した場合です。急性段階の皮膚の特徴は赤みがあってジュクジュクしています。赤みは「熱」、ジュクジュクは湿り気を表す「湿」が体の中に過剰にある状態です。また赤みとジュクジュクが一緒に見られる状態は「湿熱」と呼ばれます。症状としては、頭皮を覆う黄色いかさぶた、顔や体の赤いぶつぶつ、そして皮膚がジュクジュクして汁が出る等が見られます。リバウンドで起こる症状の悪化もこのタイプです。治療には湿熱を取り除く「清熱涼血利湿解毒作用」分かりやすく言えば、皮膚の炎症を抑え、余分な体液を取り除き、体内の毒素を排斥する働きのある漢方薬を用います。
築島:もう一つは慢性化した場合ですね。
篠原:はい、実はこの段階の治療がとても大切なのです。炎症が治まった後の皮膚のかさかさ、皮剥け、ふけ、皮膚の肥厚(ゴワゴワ)などのザラザラのドライスキン(乾燥肌)をいかに、もとのすべすべの正常肌にもどし、再発しないようにするのかが、西洋医学にない中国漢方の大事な役割なんですね。ですから、少し、症状が治まったからといって、すぐに治療を止めてしまうのはよくないんですね。中途半端だと再発する可能性があるからです。完全に肌質が改善されるまで治療を続けることがとても大切なんです。
築島:最後に何か注意点はありますか?
篠原:ステロイド外用剤を使用している人は、漢方薬で症状が落ち着いたからといって急に止めないでください。体のなかの熱が完全にとれてなく、症状が急に悪化することがあるからです。食事は和食を中心にすると皮膚の改善に役立ちます。

築島:ありがとうございました。本日お話いただいた方は、水戸市にありますフローラ薬局・鍼灸院、薬剤師・鍼灸師の篠原泰友先生でした。このコーナーでは、皆様の健康に役立てられる中医学の知恵を毎回お伝えしていきたいと思います。ご相談はパンダマークが目印の茨城中医薬研究会のお店でどうぞ。ホームページは http://www.kanpo-mannwa.comです。次回は8月28日の予定です。
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